神話「アポロン」のおもしろエピソードと人物像を初心者向けにわかりやすく解説!
この記事の目次
「アポロン」のかんたんプロフィール!
・呼び方
ギリシャ=アポロン
ローマ=アポロ
英語=アポロ
・シンボル=月桂樹の冠、竪琴、銀の弓矢
・弓矢、音楽、予言、医術、芸術、光明
・後の「ヘリオス」と同一視されて太陽神に
・凛々しく美しい
・「アルテミス」は双子の姉
・竪琴の名手
・「エロス」のイタズラで「ダフネ」に恋をするが、悲恋に終わる
・時に恐ろしい復讐劇に出る
・「ゼウス」の次に信仰を集める人気者
・理性的
・少年愛もあり
・もてるわりには、恋が成就しない
・デルポイ(聖域)に神託所を開く(大繁盛)
「アポロン」と「ダフネ」!モテ男「アポロン」の失恋話
ある日「アポロン」は自分と同じ、弓矢を得意とする「エロス」をからかっていました。
怒った「エロス」は恋を燃やす金の矢を「アポロン」に打ち込み、恋を覚ます鉛の矢を「ダフネ」に打ち込みました。
すると「アポロン」は「ダフネ」のことが好きになり、「ダフネ」に夢中になりました。
一方「ダフネ」は逆に、「絶対に結婚などしたくない」と、父親の河の神「ラドン」に頼むようになりました。
「アポロン」の恋心は燃え上がり、全力で「ダフネ」を追いかけますが、「ダフネ」も全力で逃げました。
ついに力尽き、「アポロン」に捕まりそうになったときに、人間以外のほかのものに姿を変えてくれるように父親に祈りました。
その祈りを聞き入れた父親「ラドン」は、「ダフネ」を月桂樹に姿を変えました。
月桂樹に姿を変えた「ダフネ」に向かって「アポロン」は、月桂樹を自分のシンボルにすることを誓いました。
作者 アントニオ・デル・ポッライウオーロ
作品名 「アポロンとダフネ」
製作年 1470〜80年頃
所蔵 ナショナルギャラリー、イギリス、ロンドン
作者 ベルニーニ
作品名 「アポロンとダフネ」
製作年 1625年
所蔵 ボルゲーゼ美術館、イタリア、ローマ
トロイの王女「カッサンドラ」の悲劇!
トロイの王女「カッサンドラ」は「アポロン」に愛され、未来を正確に見通す予知能力を授けられました。
しかし、「カッサンドラ」は予知能力だけもらい、「アポロン」にはなびきませんでした。
怒った「アポロン」は、以後誰も「カッサンドラ」の言葉を信じないようにしむけました。
その後「カッサンドラ」は、トロイの存亡に関わる数々の重要な予言を行いましたが、誰も聞く耳をもたず、最後は敵将の奴隷となり悲惨な最後を遂げました。
美少年「ヒュアキントス」の死!
「アポロン」はスパルタ王家の美少年「ヒュアキントス」をこよなく愛していました。
しかし、西風の神「ゼフュロス」も「ヒュアキントス」を愛していて、二人の仲の良さに嫉妬して、風を操作して「ヒュアキントス」の命を奪ってしまいました。
作者 ティエポロ
作品名 「ヒュアキントスの死」
製作年 1752〜53年
所蔵 ティッセン=ボルネミッサ美術館、スペイン、マドリード
作者 ブロック
作品名 「ヒュアキントスの死」
製作年 1801年
所蔵 サント・クロワ博物館、フランス、ポワティエ
絶対当たる占い館!「デルポイの神託所」!
ギリシャ中部パルナッソスの丘の山腹に「アポロン」が開設した神託所で、神の予言が聞きたい民衆がこぞってここに来ました。
作者 ラファエロ
作品名 「パルナッソス山」
製作年 1509〜10年
所蔵 署名の間、バチカン
まとめ
どうでしたか、みなさん?
「アポロン」のエピソードは恋愛ものが多くありましたね。
でも「アポロン」の恋物語は、不幸な結末ばかりでしたね。
このように神話と言っても、なにか人間臭いところが多くておもしろいですよね。
ギリシャ神話がわかると西洋絵画を見るのがいっそうおもしろくなりますよ。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
また別の記事でお会いしましょう。