おすすめ記事
神話「トロイ戦争」と「トロイの木馬作戦」とは!あらすじをざっくり解説!

神話「トロイ戦争」と「トロイの木馬作戦」とは!あらすじをざっくり解説!



mars
どうもこんにちは画家のマルスです。
今回は、神話の「トロイ戦争」の解説をしていくよ。
神話の話がわかると西洋絵画を見るのが、よりおもしろくなるよ。

 

ノース
西洋絵画には、よく神話の場面が使われるからね。('∀`)
神話の神様の話が知りたい人はこちらの記事を読んでね。⤵

神話の「トロイ戦争」とは?

トロイ戦争とは、スパルタの王妃ヘレネをトロイの王子、パリスが略奪したことから始まります。
難攻不落の城壁を誇る強国だったトロイに「ヘレネを取り戻す」という口実で攻め込んだ、ギリシア連合軍。
戦いは10年にも及び、その中で英雄たちと神々に起こったエピソードが、物語の中で語られています。

戦争の原因は、三大女神たちの美を巡る争い!

海の女神テティスとギリシアの英雄ペレウスの結婚式に、争いの女神エリスだけが招待されませんでした。
のけ者にされ、恨みに思ったエリスは、「1番美しい人へ」と書いた黄金のリンゴを投げ込みました。
すると挙式に招かれていた三大女神、ヘラアテナアフロディテは、「当然そのリンゴは自分のものだ」と言いはり1歩も譲りませんでした。
らちのあかない状況を見かねたゼウスは、その判断を羊飼いの(実はトロイの王子)パリスに委ねることにしました。
パリスは三大女神たちから、それぞれ見返りの条件を出され、選択を迫られました。
作者 リーベンス
作品名 「パリスの審判」
製作年 1635~38年頃
所蔵 ナショナルギャラリー、イギリス、ロンドン
それぞれの条件
ヘラ=世界の支配権
アフロディテ=世界一の美女
アテナ=あらゆる戦いの勝利
パリスアフロディテを選び、世界一の美女スパルタの王妃ヘレネを手に入れました。
この人妻ヘレネの略奪が「トロイ戦争」の引き金になりました。
作者 ダヴィッド
作品名 「パリスとヘレネの恋」
製作年 1788年
所蔵 ルーヴル美術館、フランス、パリ

妻を奪われ「ギリシア軍VSトロイ軍」の戦争勃発!

妻を奪われたスパルタの王メネラオスは、兄のミュケナイ王のアガメムノンに協力を頼みました。
それを聞いたアガメムノンは、ギリシア各国の王たちにヘレネ奪還に協力するように呼びかけました。

mars
この王たちは、むかしヘレネに求婚した経験があるんだよ。
その時にヘレネに危機が訪れたら、みんなで救おうと決めていたんだ。

ノース
みんな優しいんだね。('∀`)

mars
優しいように思うけど、実はアガメムノンの本当の狙いは、トロイ攻略だったんだよ。
ヘレネ奪還はただの口実に使われたんだ。

ノース
汚いわね、だまされるところだったわさ。ヽ(`Д´)ノ
ギリシア連合軍
・総大将=アガメムノン
・知力=英雄オデュッセウス
・武力=英雄アキレウス
・応援する神様=ヘラアテナポセイドン
トロイ王家
・名君=トロイ王プリアモス
・名将=王子ヘクトル
・王子パリス
・王女カッサンドラ
・応援する神様=アフロディテアレス

戦争が決まっても、一向に出航出来ない「ギリシア軍」!

いざ出陣となっても一向に順風が吹かずギリシア軍は出航出来ずにいました。
その原因がアルテミスアガメムノンへの怒りで、アガメムノンの娘を生贄として差し出さなければならないことが分かりました。
娘のイピネゲイアは父のために犠牲になることを承知しました。
アガメムノンイピネゲイアを殺そうとしますが、すんでのところで、イピネゲイアの覚悟を理解したアルテミスが、イピネゲイアを身代わりの鹿に変えて命を救いました。
その後のイピネゲイアアルテミスに従えます。
このようにしてアルテミスの怒りがおさまり、風も収まったのでギリシア軍は出発できることとなりました。

長期戦になる!ギリシア軍VSトロイ軍!

ギリシア軍が出航してから10年にも及ぶ、ギリシア軍VSトロイ軍の戦いが始まりました。
両軍の戦いは、勝ったり負けたりを繰り返しながら、9年の間拮抗していました。

「アガメムノン」と「アキレウス」

最もこの戦いで活躍していたアキレウスアガメムノンの間に、もめ事が起こります。

mars
原因はアガメムノンアキレウスの愛人を奪ったことなんだよ。

ノース
戦争中に何をしてるんだか。( -᷄ ω -᷅ )はぁ
愛妾プリセイスアガメムノンに奪われたアキレウスは、戦意を喪失し戦場に出なくなり、ギリシア軍は敗走を重ねました。

ノース
そりゃそうでしょうよ。( ¯ ¨̯ ¯ )

親友「パトロクロス」

その様子に業を煮やした親友のパトロクロスは、アキレウスの鎧を借りて、アキレウスに扮して代わりに戦場に出ました。
しかしパトロクロスは敵将のヘクトルの槍に倒れます。
親友の死を知ったアキレウスは、嘆き悲しみヘクトルの復讐を誓いました。
その息子の覚悟を知ったアキレウスの母親テティスは、ヘパイストスに最高の鎧を作ってくれるよう頼みました。
その鎧に身を包んだアキレウスは、トロイの勇士ヘクトルと一騎打ちをして、見事にヘクトルののど元を貫き、勝利を収めました。
その後、アキレウスはヘクトルの遺体の足首を戦車にくくりつけて引きずり回しました。

ノース
ひどい!残酷すぎるだわさ。Σ(+Oдo;艸;)
その仕打ちに耐えられなかったトロイの王プリアモスは、アキレウスの陣営に単身乗り込み、ヘクトルの遺体を引き渡してくれるよう頼みました。
アキレウスは、単身で乗り込んできたプリアモス王の心意気に感動し、遺体の引渡しに同意しました。

「アキレウス」倒される!

ヘクトルの死後、アマゾンの女王ペンテシレイアが女兵士軍を率いて、トロイ救援に駆けつけました。
アキレウスは、ペンテシレイアの右腕を刺して倒しました。
しかし、死にゆくペンテシレイアのその美しさに感動して、殺したことを後悔しました。
そして、アキレウスは、パリスの放った矢で、アキレス腱を射抜かれ絶命します。

mars
アキレウスの母親テティスが、アキレウスが幼い頃に、スティクスの河につけて不死身の体にしようとしたんだけど、つかんでいた足首だけが水に浸からなかったので、アキレス腱が唯一の弱点になったんだよ。
作者 ルーベンス
作品名 「アキレウスの死」
製作年 1639年頃
所蔵 コートールド・ギャラリー、イギリス、ロンドン

「トロイの木馬」作戦とは?

難攻不落の城壁を持つトロイ軍をだまして、城壁の中に入るための作戦をギリシア軍は考え出しました。
①トロイの木馬の中に兵士、数百人を忍ばせる。
②浜辺に、兵士数百人を忍ばせた巨大な木馬を、アテナへの捧げ物のように置いていく。
③トロイ軍に、ギリシア軍はもうあきらめて帰ったと思わせる。
そのために演技のうまい兵士1人を残しておいた。

mars
この残された兵士シノンは、「オデュッセウスに嫌われて、置き去りにされた」「このトロイの木馬は、ギリシア軍が、アテナ様に捧げるために置いていった」と、トロイ軍にうそを言ったんだよ。
この時、トロイの木馬を城内に引き入れるかどうか、議論になりますが、城内に引き入れることに強く反対したラオコーンが、海から突然現れた大蛇に二人の息子と一緒に絞め殺され、それを見たトロイの人々はラオコーンは神の怒りに触れたと判断して、木馬を城内に入れることに決めました。
作品名 「ラオコーン群像」
製作年 前160~前20年頃
所蔵 バチカン美術館、イタリア、ローマ
作者 ジョヴァンニ・ドメニコ・ティエポロ
作品名 「トロイの木馬の行進」
製作年 1760年頃
所蔵 ナショナルギャラリー、イギリス、ロンドン
そして、トロイの城内に入り込りこむことに成功したギリシア軍は、夜中に木馬から出て油断しているところを攻撃して、見事勝利します。

mars
この時、勝ったと思っていたトロイ軍は、戦勝の宴をして、疲れこんで熟睡していたんだよ。
作者 ヤン・ブリューゲル
作品名 「炎上するトロイ」
製作年 1597年頃
所蔵 アルテ・ピナコテーク、ドイツ、ミュンヘン

mars
この作品は、戦利品として高価なものは奪われ、街は焼き尽くされ、男はみんな殺されて、女は奴隷として連れて行かれている絵だよ。

ノース
ひどいわさ。( p′︵‵。)
アガメムノンは、トロイの王女カッサンドラを連れて帰り、妻のクリュタイムネストラーに彼女共々殺されます。

まとめ

mars
みなさんどうでしたか?
トロイの話がざっくりとは、分かったんじゃないでしょうか。

ノース
なかなかバイオレンスな戦争だったわさ。スゲ━━━ヽ(゚Д゚)ノ━━━!!!!

mars
神話がわかると西洋絵画を見るのが楽しくなるので、知っておくと面白いですよ。
じゃぁ今回はこのへんで終わりたいと思います。
またね~バイバイ

ノース
ばいなら

参考書籍



おすすめの記事