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【ロココ美術】の特徴は?有名画家や絵画たちをわかりやすく解説!

【ロココ美術】の特徴は?有名画家や絵画たちをわかりやすく解説!



mars
どうもこんにちはマルスです。
今回は18世紀に栄えた「ロココ美術」の説明や、その時代に活躍した画家の事などを、分かりやすく簡単に説明していくのですが、その前にこの時代を語るには「アカデミーとサロン」の説明を先にしておく必要があるのでまずは、その説明からしていきたいと思います。

【アカデミーとサロンて何?】

1648年に芸術家の教育や保護のために創立された、「王立美術アカデミー」が最初で、その後1667年にアカデミー会員の作品による最初の展覧会がルーヴル宮殿の一室で開かれます。
その時に使った部屋の名前が「サロン・カレ(四角の間)」と言う名前だっため、一般の展覧会も「サロン」と呼ばれるようになります。
このようなアカデミーやサロンはヨーロッパ各地へと広がっていきます。
サロンは貴族を初めとする富裕層たちの社交の場ともなり、アカデミーではしだいにサロンの評価に従うような表現が追求されるようになります。
そのためパトロンでもあった貴族たちの趣味に依存した特徴を持った美術かロココ美術と言われます。

ロココ美術の画家たちや絵画!

【雅宴画のヴァトー】

作者 アントワーヌ・ヴァトー
作品名 「シテール島の巡礼」
製作年 1717年
所蔵 ルーヴル美術館、パリ
上の絵は、小さく描かれた人々の表情は、分かりづらいですが、その身振りによって感情が伝わってきますね。
ヴァトーをアカデミー正会員に選出するきっかけとなったのが、この作品です。
歴史画を至高とする古典主義に染まっていた当時のフランスでは、文学や宗教に主題を求めない風俗画を描くことはまだ珍しく、その世界観を表すジャンルがまだありませんでした。
そこでアカデミーはこの作品のために新しいジャンルを創りました
そのジャンルが「雅宴画(フエート・ギャラント)」で、詩情あふれる風景の中に着飾った人々を描く優雅な作品をそう呼ぶようになります。
彼は肺病でわずか37歳でこの世を去りますが、このようなロココ絵画の始まりを創った人物と言えるでしょう。

【官能とエロスのブーシェとフラゴール】

ヴァトーの後継者、ブーシェやフラゴナールの時代では、官能的な描写が強調されるようになります。
作者 ジャン・オノレ・フラゴナール
作品名 「ぶらんこ」
製作年 1767年
所蔵 ウォレス・コレクション、ロンドン
上の作品は、「司教の揺らすブランコに自分の愛人を座らせ、彼女の足を覗ける場所に自分を描いてほしい」と言う注文を受けて描かれました。
画面左のクピドの像が指を唇に当てているのは、男女が公にできない関係にあるためです。
このようなエロスの世界観が、当時の貴族文化で流行しました。
作者 フランソワ・ブーシェ
作品名 「水浴のディアナ」
製作年 1742年
所蔵 ルーヴル美術館、パリ
上の作品の、三日月のティアラや狩りをした獲物は、月と狩りをつかさどる女神ディアナのアトリビュート(モチーフ)ですが、女神はもともた凛々しいのですが、ブーシェは可愛らしさを強調しエロティックに描かれています。
このように神話を建前にして、彼は女性の裸体画を多くのこします。
この時代、絶対王政の確立により安定した生活の中で、快楽や楽しみと言った庶民の要求が分かる作品ですね。

【庶民の生活を描く!シャルダン】

シャルダンは静物や素朴な庶民生活を主題にした画家ですね。
作者 ジャン・シメオン・シャルダン
作品名 「食前の祈り」
製作年 1740
所蔵 ルーヴル美術館、パリ
上の作品は、テーブルにつく母親と子供たちを控えめな色彩で描いています。
この作品は、サロンに出品された後、ルイ15世に献上されるど高い評価を得ます。
それでも当時の風俗画の地位は低かったので、彼は生涯アカデミーで教授になる事はなかったようです。
作者 ジャン・シメオン・シャルダン
作品名 「赤エイ」
製作年 1725〜26年
所蔵 ルーヴル美術館、パリ
上の絵は、狭い台所に調理器具と、死んだ牡蠣やエイを描いて、死んだものの対比としての生きている猫が描かれています。
これは「ヴァニスタ」と言って、この世のはかなさを表す技法ですね。
この彼の作品は、後世のマティスやセザンヌたちも、模写するほど称賛されました。

【まとめ】

みなさんどうでしたか?
まさにこの時代は、貴族のための華やかで自由な美術でしたね。
この時代は、絵画だけではなく建設や家具、食器やフアッションにも同じような影響がありました。
しかし貴族たちが富を謳歌する中、市民たちへの重税から不満がたまり、王政への批判が始まります。
そうしてロココ様式も排除され始めなくなっていきました。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
また別の記事でお会いしましょう。

mars
またねー
参考資料



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