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【エトルリア・ローマ美術とは?】古代ローマの美術の特徴や作品達を紹介!

【エトルリア・ローマ美術とは?】古代ローマの美術の特徴や作品達を紹介!



mars
どうもマルスです!
みなさんは西洋美術の歴史には興味ありますか?
歴史を知ると、美術品を見るのが楽しくなりますよね。
今回はそんな歴史の中から、紀元前10世紀頃から紀元後4世紀頃までに、栄えた「エトルリア・ローマ美術」にスポットをあてて見ました。
なるべく簡単で分かりやすく説明していきたいと思うので、もし良ければ最後まで読んで見てください。
その前の時代の「エーゲ・ギリシャ美術」が気になる人は、こちらの記事を読んでね。

【墳墓美術が特徴!エトルリア美術】

紀元前10世紀頃から、イタリア半島中部に都市文明を、築き始めたエトルリアの人々、美術においては墳墓が頻繁に作られていた。
その数と大きさから都市の遺跡と間違われ「ネクロポリス(死の街)」と呼ばれた。
エトルリア人は死後の世界を強く信じていたのでしょう。
墓室の壁面には日常生活をしている絵が描かれ、死後の世界でも、生前と同じ生活が続くと思われていたため、生活に困らないよう、壁や柱に日用品をかたどった「死者の台所」のような、住居のような墓室を作りました。
「死者の台所」紀元前300年頃 バンディタッチャ墓地、チェルヴェーテリ(イタリア)
来世での生活に使うためなのでしょう。
「ネクロポリスの墳墓」紀元前7〜紀元前3世紀 バンディタッチャ墓地、チェルヴェーテリ(イタリア)

【ローマ美術とは?】

エトルリアとほぼ同じ頃、ラテン人によって作られたローマは、王政から共和制に変わり、紀元前1世紀頃に、エトルリア都市を完全に吸収しました。
ギリシャに変わって、地中海文明の中心となったローマは、ギリシャ美術を取り入れ神話体系に基づく、独自な美術に発展しました。

【ローマの高度な技術!巨大建築】

古代ローマで生まれた、円形型の闘技場。
みなさん1度は見た事があるのではないでしょうか?漫画や映画などでよく目に登場しますね。
「コロッセオ」です。
Coté ouest du Colisée ou Amphithéâtre Flavien , circa 70/72-80 à Rome.
「コロッセオ」(コロセウム)80年頃に完成しました。ローマ
紀元前1世紀後半、皇帝ウェスパシアヌスは、人々に威光を見せつけるため、ローマにコロッセオを建てました。
その中で剣闘士達は戦い、人々を熱狂させたり、公開処刑や罪人同士の殺し合いをさせたり、闘技場の中に水を張り、模擬海戦をしたりしました。
コロッセオによく使われる、アーチはローマ建築の特徴ですね。
ローマで新しい建材「コンクリート」が登場します。
ローマの「パンテオン」のドーム型天井にも、コンクリートが使われました。
「パンテオン」118〜125年 ローマ
このような支柱を使われていない、完全なドーム型のような、建築法はのちのルネサンス期のドーム建築に多大な影響をあたえます。

【帝国と写実的な騎馬像】

彫刻家シュリンポスは、写実性にたけていた。
アレクサンドロス大王は、シュリンポスのみに肖像彫刻を作らせていました。
それだけ本人に似ていたのですね。
その事からこの時代の彫刻家達は、必然と写実性を高めていきました。
「マルクス・アウレリウス帝の騎馬像」161〜180年
上の「マルクス・アウレリウス帝騎馬像」は現在に残る、貴重な作品です。
ローマ皇帝のブロンズ製騎馬像は、キリスト教時代に、ほとんど溶かされてしまいました。
本作は最初のキリスト教徒皇帝である、コンスタンティヌス帝の騎馬像と間違われて、奇跡的に破壊を免れました。
このように古代の彫刻作品は、原型のとどめていない物が、多いですね。
ギリシャを征服した古代ローマは、ギリシャの文化を継承する事にしました。
ギリシャ彫刻は人々に人気で、大理石によるコピー作品が多く作られました。
これが今に言う「ローマン・コピー」ですね。
そしてブロンズは溶かして何度も使えるので、戦争時に大砲や武器の材料として使われました。
材料として使えるため、盗まれる事も多かったみたいですね。
この事によってブロンズ彫刻のオリジナル作品はほとんどなくなりました。
現在残されているギリシャ彫刻と呼ばれている物は、そのほとんどかコピー作品です。

【ポンペイ壁画とは?】

紀元79年8月24日ヴェスヴィオス火山が噴火しました。
イタリア・ナポリ南東の地方都市ポンペイの街に、大量の火山灰と石が降り注ぎ、1万2000人ほどが暮らしていた街は、灰に埋もれてしまいました。
その後長い間人々から忘れ去られていましたが、1748年に、街の発掘作業が始まり、見事な壁画や彫像などが大量に姿を表しました。
壁画には「フレスコ」と言う技法で、壁に薄く漆喰を塗り、それが乾く前に水で溶いた顔料を染み込ませるように描いていく。
乾くと顔料と壁が一体化してしまうので、書き直しが効かず時間制限もあります。
しかしキレイで色あせないというメリットもあります。
「ディオニュソスの秘儀」紀元前50年頃
繊細な細い模様や深みのある濃い色彩が、特徴的なポンペイ壁画は、貴重な古代ローマの美術作品ですね。

【まとめ】

どうでしたか?
ギリシャ美術を受け継ぎつつも、独自性が生まれた古代イタリア。
美術と時代の変化は切っても切り離せない、密接な関係がある事がわかりますね。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
この記事が、みなさんの美術の何かの役に立つと嬉しいです。
ではまた別の記事でお会いしましょう。

mars
またねー
参考資料



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