イエス・キリストが起こした奇跡のエピソードを紹介

イエス・キリストが起こした奇跡のエピソードを紹介

 

イエス・キリストが起こした奇跡

 

初めての奇跡「カナの婚礼」

 

 

作者　ヴェロネーゼ
作品名　「カナの婚礼」
製作年　1563年
所蔵　ルーヴル美術館　パリ

 

ガリラヤ地方のカナという町で結婚式があり、イエスの母、聖母マリアやイエス、そしてイエスの弟子達も招かれました。

式が始まりしばらくすると、宴の席に欠かせない、ぶどう酒がなくなってしまいました。

 

 

それを見て気の毒だと思ったマリアは、イエスにどうにかならないかと、相談しました。

するとイエスは、「それが私となんの関係があるのですか？」と、冷たい返答をします。

そのような冷たいことを言っていたイエスですが、使用人たちに「水がめに水をいっぱい入れなさい。そこから汲み出したものを宴会の世話役のところに持っていきなさい。」と指示しました。

 

 

世話役は、その水を飲んで絶賛しました。

なんと水がめに入れた水が、上等なぶどう酒に変わっていたのです。

この時世話役が言いました。

「誰もが初めに良いぶどう酒を出して、酔いが回った頃に劣ったものを出すものなのに、最高のぶどう酒を後に出すとは、見事なものだ。」と絶賛しました。

この奇跡を目の辺りにした弟子たちは、イエスを信じ始めました。

 

 

作者　マールテン・ド・フォス
作品名　「カナの婚礼」
製作年　1596～97年
所蔵　ノートルダム大聖堂　アントウェルペン

 

 

パンと魚を増やす

 

五千人の群衆の中に、パン五つと魚二匹を持っている少年がいました。

イエスは弟子に、そのパンと魚を五千人の群衆に配るように言いました。

 

 

こうして群衆たちの腹は満たされました。

 

 

作者　ティントレット
作品名　「5つのパンと2匹の魚の奇跡」(部分)
製作年　1545～50年頃
所蔵　メトロポリタン美術館　ニューヨーク

 

盲人の癒し

 

二人の生まれつきの盲人が、イエスに言いました。

「ダビデの子よ、私たちを憐れんでください。」

それを聞いたイエスは、二人の目に触れ、「あなた方の信じる通りになるように。」と、言いました。

すると二人の目が見えるという奇跡を起こしました。

イエスは二人に口止めをしましたが、二人は地方一帯に、この奇跡のことを言い広め、瞬く間に話題となりました。

 

 

作者　ドゥッチョ
作品名　「盲人の癒し」
製作年　1307～11年
所蔵　ナショナルギャラリー　ロンドン

 

やもめの息子を生き返らせる

 

ある時、やもめの女性(配偶者を失って独身でいる者)の一人息子が死に、棺が運び出されているところに、たまたまイエスが通りかかりました。

気の毒に思ったイエスは、その棺に触れ、「若者よ起きなさい」と言いました。

すると死んだはずの一人息子は、起き上がって話し始めました。

 

 

 

作者　ヴェロネーゼ
作品名　「やもめの息子を生き返らせる」
製作年　1565～70年
所蔵　美術史美術館　ウィーン

 

嵐を静める

 

ある日、イエスたちは船でガリラヤ湖の対岸に渡ることにしました。

すると突然激しい突風が吹き荒れ、湖は大荒れとなりました。

イエスは立ち上がり、風や湖を叱りました。

すると風は止み、湖はすっかり静まり返りました。

 

 

 

作者　ドラクロワ
作品名　「大暴風の中」
製作年　1841年
所蔵　ネルソン・アトキンズ美術館　カンザスシティ

 

ラザロの蘇生

 

イエスは親友ラザロが、危篤だという知らせを受けてもすぐには会いに行きませんでした。

イエスがラザロに会いに行った時には、すでに埋葬されてから四日が経っていました。

ラザロの姉の姉妹のマルタとその妹、マリアが泣いているのを見て、イエスも涙しました。

イエスはラザロの墓の前に行き、棺の石の蓋を外させました。

イエスが「出てきなさい」と命じると、なんと死んだはずのラザロが蘇り、起き上がりました。

 

 

 

作者　ジョット
作品名　「ラザロの蘇り」
製作年　1304～06年頃
所蔵　スクロヴェーニ礼拝堂　パドヴァ

 

 

 

作者　ファン・デ・フランシス
作品名　「ラザロの蘇り」
製作年　1519年
所蔵　プラド美術館　マドリード

 

まとめ:数々の奇跡を起こして、人々の信頼を得るようになったイエス

 

 

参考文献